当研修の主旨
こういう方々にお勧めします
●有価証券報告書を使いこなすことで顧客・競合企業の戦略と経営状況を一歩深く理解したい方
●海外駐在員として現地法人の経営を財務的に捉える必要のある方
●経営企画部門、経理・財務部門で活躍し、専門分野を超えた経営発想を向上させたい方
●財務知識はまったくないが財務的アプローチに憧れ・好奇心・関心をお持ちの方
●自社の経営、グループ企業の経営を新たな視点で捉えたい方
●研究開発、製造、営業、事業開発、広報・宣伝、マーケティング、品質管理、品質保証等の財務諸表を扱う機会は少ない部門で活躍し、さらに経営マインドを高めたい方
当研修の特徴
1.超基礎から基本骨格の理解へ
事前補講(希望者のみ参加)においては、小さな会社の立ち上げ時を想定した演習問題で、自分たち自身で財務3表をつくることに取組みます。本研修においても、第1回は、バランスシートの左側の一番上にある「現預金」とは何か?なぜ左上にあるのか?という極めて基礎的、初歩的なところからスタートします。財務会計に取組むことが初めて方でも容易にスタートラインに立つことができます。シンプルで平易な問題を、みんなで議論しながら解く過程を踏むことで短時間に財務三表の骨格が理解できます。
2.図形を活用したメソッドで構造的に理解
貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)、キャッシュフロー計算書(CS)を、図形を活用して構造的に捉えるトレーニングを実施します。講義の中で数パターンの図形モデルを提示します。その図形モデルと現実の企業の財務内容を対照させながら企業の経営状況を理解するアプローチを身につけることにより短期間で急速に財務的思考力が向上します。
3.経営のストーリーを議論することが面白い
参加メンバー同士が財務諸表の背後にある経営のストーリーを議論して仮説を立てます。仮説づくりには財務知識にとらわれず自分自身の想像力を使うことが大切です。参加者はそれぞれの分野のプロフェッショナルですから、事業・市場動向、企業の動き方、経営を取り巻く環境変化などを見据えて想像力を駆使して仮説を立てます。そうやって生まれるそれぞれの仮説をぶつけ合って議論をすることでお互いに多くの気づきを得ることができます。経営のストーリーを議論することが面白くなります。
4.グループ・ディスカッション:有価証券報告書を読み込み価値ある情報を発見する楽しさ
研修の後半は、有力上場企業3社の有価証券報告書を協力して読み込んで比較分析を行うグループ・ディスカッションとなります。参加メンバーは自ら読み込むことで、有価証券報告書が豊かな情報源であることを実感します。さらにこれまでの講義と議論で活用したメソッドを活用することで各社の特性が鮮明に見えてきます。それをどう捉えるかはメンバーそれぞれの専門性、担当事業領域、問題意識、個性に応じて様々です。それゆえに多彩なアイディアが行き交い、対話が進み、議論が活性化します。自分自身の直接の分析と共に、チームメンバーが別の視点から投げかけてくる分析が交差し合い価値ある情報を発見することできます。それがとても楽しいのです。
5.経営的思考の形成
当研修のプログラムを通じてメンバーは、研修で得たメソッドを活用し、かつ自らの想像力をフルに使って考え抜く中から自分自身の中に経営的思考の輪郭を形成します。
研修プログラム
特別事前補講(希望者のみ)
本講義開催の1週間~2週間前に1日実施。
実施時間:10時~17時
財務3表【バランスシート(貸借対照表)、PL(損益計算書)、CS(キャッシュフロー計算書)】の基礎を学びます。演習を通じて財務3表とその理解に必要な知識の習得を狙いとして開催します。
講師紹介
大塚壽広(おおつかとしひろ)
株式会社現代経営技術研究所主任研究員。会計制度のグローバル化の進展と今後の企業行動に与える影響を研究。財務戦略、企業評価、事業評価を中心に上場企業、中堅企業のコンサルティング、教育研修を担当。2010年の現研経営考え方教室「経営のストーリーを読み解こう」開講以来、一貫して講師を務めており、高度な課題であってもわかりやすく解きほぐす講義の組み立てと解説力に定評。
*毎回、現研所長または現研主任研究員グループのメンバー1名が、コーディネイター兼共同コメンテーターとして大塚壽広とチームを組みます。
研修の進め方
・主題ごとに講師と受講者の意見交換、受講者の討議とその都度の助言、コメントならびに疑問に対する講義を循環させます。
・3ないし4班にグループ分けしてディスカッションを実施します。
・お読みになった財務会計の書籍、筆記用具ならびに電卓をお手元にご用意ください。
これまでのご参加企業(50音順)
アサヒグループジャパン㈱、アサヒグループホールディングス㈱、アサヒビール㈱、アサヒ飲料㈱、オリエンタル酵母工業㈱、オルガノ㈱、カンロ㈱、キユーピー㈱、クオールホールディングス㈱、コニシ㈱、スターゼン㈱、アネスト岩田㈱、タカオカエンジニアリング㈱、トクラスプロダクツ㈱、トクラス㈱、トラスコ中山㈱、ヤマトマネジメントサービス㈱、ヤマト運輸㈱、ヤマハ㈱、ヤマハミュージッククラフト秋田㈱、リオン㈱、伊藤忠都市開発㈱、一般社団法人ヤマトグループ総合研究所、リンナイ㈱、遠州トラック㈱、㈱NBCメッシュテック㈱、YKK AP㈱、JR東日本パーソネルサービス、㈱あらた、㈱カネボウ化粧品、㈱クレハ、㈱セブン‐イレブン・ジャパン、㈱トーハン、㈱ハッピーコンビ、㈱ミマキエンジニアリング、㈱ヤタロー、㈱ヤマハリゾート、㈱永谷園ホールディングス、㈱山田製作所、㈱大気社、㈱島津製作所、㈱兵藤楽器店、九州武蔵精密㈱、栗田工業㈱、群栄化学工業㈱、三井化学㈱、三井物産プラントシステム㈱、三菱鉛筆㈱、小田急不動産㈱、静岡ガス㈱、インフィニティ㈱、双葉電子工業㈱、大久保歯車工業㈱、大和ハウス工業㈱、中外製薬工業㈱、東京コスモス㈱、東京計器レールテクノ㈱、東京計器㈱、東日本旅客鉄道㈱、日進化成㈱、日清オイリオグループ㈱、日東工業㈱、日本コンサルタンツ㈱、日本管財㈱、日野自動車㈱、武蔵精密工業㈱、文化シヤッターサービス㈱、文化シヤッター㈱他
FAQ
Q:
どういう企業の有価証券報告書を分析するのでしょうか?
A:
上場企業が基本です。分析したい企業があればリクエストも可能です。こちらで準備し、当日ご担当頂いても結構です。
Q:
事前の準備は要りますか? 当日持参する物はありますか?
A:
財務会計の初歩的な入門書に目を通してきて下さい。当日は、筆記用具・電卓の他にその本をご自分の辞書代わりにご持参下さい。
Q:
財務に関する知識は殆どありませんが参加できますか?
A:
基本的には大丈夫だと思います。事前にあなたの現在の知識レベルにあった財務会計のやさしい、初歩的な入門書に目を通して来てください。当日は、筆記用具・電卓の他にその本も辞書代わりにお手元にご用意ください。それでも不安をお持ちの場合は[特別補講(希望者のみ参加)]~財務3表超基礎編にご参加ください。この講義では講義と簡単な演習を通じて財務3表の初歩的な考え方や知識を習得します。基礎中の基礎ですので本を読んで大体理解できたと思われる場合はご参加頂かなくて大丈夫です。
Q:
なぜ[特別補講(希望者のみ参加)]を開催するのでしょうか。
A:
従来、集合研修では[特別補講(希望者のみ参加)]は実施しておりませんでした。講師は対面でじっくり受講者の皆様の質問を聞いて、それに丁寧に答えて理解をしてもらっておりました。オンライン開催である今回も同じ姿勢で受講者の皆様と向き合うつもりです。
ただ、そうは言っても画面を通したやり取りでは質問し切れないこと、伝わらない内容が出てくるかもしれません。そうなる可能性を考慮して事前に[特別補講(希望者のみ)]を実施することにしました。受けておいた方が安心だと思われるのであれば、ご参加いただき、自信をもって受講いただけると嬉しいです。
細かい財務知識に入り込むのではなく、経営を大きく捉えて考え抜く面白さと、そこから見えてくる経営のストーリーを、講師と他の参加者の皆様と一緒に追求していきましょう。